3年前のある日、うちのマルチーズ(オス当時9歳)が気管虚脱と診断され、食事管理・ダイエットを行ったところ、症状が改善し今では走り回れるようにまでなりました。
ネットで色々と検索すると、気管虚脱は治らないと書かれているのですが、病院の先生は治らない場合もあるけれど、体重を落とすだけでかなり良くなる子もいる。とおっしゃっていました。
良くなる可能性があることならやってみよう、と、その日から食事のカロリー計算がはじまりました。
気管虚脱と診断されたときの犬の様子
病院へは耳が赤くなってしまったのでその診察で行ったのですが、話をよく聞いてくれる先生でしたので、日常時の話をしました。
- 散歩へ行きたがらなくなった。行ってもうんちをするとスグ帰りたがる
- 全く走らなくなった
- 大好きな公園までは行くけど、公園では座ってる
- リードが少しひっぱられるだけで「ひゅ~~ひゅ~」と息をする
- 咳をする
気管虚脱、という病気があることも知らず、ツレのリードの持ち方や引っ張り方が悪いのだと勘違いしていた私。
先生は、それらの症状を聞くなり、
- ひどくなると手術などの処置をしなければならなくなるけれど、治らないことも多い
- これまで見てきたわんちゃんで、実際に体重を落とすだけで良くなった子たちがかなりの数いる
- 食事管理は飼い主の責任。でも、食事管理をしっかりとできる人は残念ながら少ない
- 他の病気で麻酔などが必要になったときにも、気管虚脱だとリスクが高まる
と、おっしゃり、まずは、ダイエットすることをすすめられました。
ただ、相当な割合でダイエットさせられない飼い主が多いことや、毎日のことなので、飼い主が習慣化できるかどうかにかかっているのだそうです。
うちのワンコは、小さめのマルチーズだったはずなのですが、体重は4.16kgになってしまっていました。
気管虚脱食事管理方法~獣医おすすめ方法
理想の体重は1歳~1歳半のときの重さ。
と、いうことは、うちの場合は2.5~2.8kg。
小さい頃、がりがりだったので、このダイエットでは、最終的には、3kgを切るくらいを目指しましょう。ということになりました。
先生がいうには、カロリー計算は大変だから、体重管理用の缶詰、ドライフードなど、100gあたりのカロリーが明確で犬に与える量もはっきりしているごはんだけに変えること。でした。
まずは、目標を3.5kgにして、そこを目指します。
3.5kgのマルチーズ安静時に必要なカロリー数は175キロカロリ-
安静時というのは、病院に入院したときに入れられる小さいゲージの中で1日中眠って過ごす生活という設定なんだそうです。
ですので、家の中を動いたり、お散歩ができるわんちゃんの場合はもう少しカロリーが必要なんだそうです。
が、うちのワンコの場合、少々問題が・・・・
気管虚脱食事管理方法~実際やってみた方法
うちの犬
- ドライフードが嫌い
- 缶詰も2日同じのが続くと食べない
- おしっこを上手にできたときに「おやつ」をあげるルールがある
それに、これまで肉や野菜も食べてきたのに、一切ないというのは酷な話です。自分だったら、もう、人生の楽しみ8割なくなる感じです。
なので、手作り食を少々混ぜたいといったら、少々がっかりされ、そういう飼い主さんが結局ダイエットさせられない結果になるけど、、、、、一度は頑張ってみてください、、、、と、言われました。
カロリー早見表を作ってみた
気管虚脱を脱するために!みたいなタイトルで、まず、肉・野菜のカロリー表を作りました。
毎日のごはんカロリー計算をかんたんにするためには必須だと思い、一番最初にやりました。
- ドライフード(かりかり)
- 60.6kcal/15g
- 61.2kcal/17g
- 80.8kcal/20g
- 茹で大豆・あずき 15kcal/10g
- 鶏肉
- もも肉 12kcal/10g
- ささみ 10.5kcal/10g
- むね肉 10.8kcal/10g
- 牛肉
- もも肉 14kcal/10g
- ヒレ(輸入) 13.3kcal/10g
- ヒレ(和牛) 20kcal/10g
- 豚肉
- もも(赤身) 13kcal/10g
- ヒレ(輸入) 11.5kcal/10g
- 野菜
- にんじん 4kcal/10g
- ごぼう 6kcal/10g
- れんこん 6.2kcal/10g
- ブロッコリー 3.3kcal/10g
- アスパラ 2.2kcal/10g
- ピーマン 2kcal/10g
- トマト 2kcal/10g
ごほうびのおやつ
毎日のごはんとは別に、きちんとシートでおトイレができた時にはおやつをあげる、というルールがあるので、小さい頃からおしっこやうんちをすると、得意げにおやつを取りにきます
そのおやつがなくなるのはワンコの精神衛生上も良くありません。
おやつにあげるものは、ほんのちょっとでよいので、1日に5kcal分、と決めました。
野菜を小さく切っておくと、5kcalって結構な量あるので、おやつほしさにせっせとおトイレに行くうちのワンコでも問題なく、十分なおやつ量を確保できます。
ごはんのカリカリと肉野菜の比率を考える ※気管虚脱専用の比率ではありません
この比率は、獣医さんのおすすめというわけでもなく、私の独断です。
栄養バランスを考えると、犬用のドライフードや体重管理用のウエットフードの比率を多くすべきだと思います。少々手間をかけれる日は、手作りフードの割合を多めにしてもいいかなと思います。
ごはんを食べるときに、同時に水分をたくさん摂ってもらいたいので、基本的に、
ドライフード:肉野菜=2:1の割合(カロリーベースで)で始めることにしました。
そうすると、1日2回の食事で、1回あたり、
- 肉と野菜合計で25kcal
- ドライフードで60.6kcal/15g
毎日のごはんを簡単にするために
ひまな時間があるときに、ドライフードを15gづつ、サランラップで小分けにしておきます。
野菜類を小さく刻んで、または、10gくらいづつになるように切って茹でておきます。茹で汁はドライフードにかけるとゴハン自体がおいしくなるため、保存しておきます。
茹で汁は製氷皿などに入れて凍らせておくと、使うときに便利です。
そして、だいたいの食材の重さを確認しておきます。
ささみ1本が50~60g。
アスパラガス1本20g。
ブロッコリー1房15g。
など、よく利用する材料のだいたいの重さを知っておくと、25kcalくらいになるまで食材を足してチンすればいいので、やる前に考えていたよりずっと、ごはん作りは簡単にできます。
食事管理から1年経過して、気管虚脱はほぼなくなった
気管虚脱と診断された
2015年2月16日に4.16kgあった体重が
2月23日 3.94kg
6月1日 3.48kg
10月16日 3.2kg
2016年1月11日 3.18kg
このように推移していき、散歩中に咳き込むことも、散歩中に座り込んでしまうことも、一切なくなりました。
食事量は、「3.5kg安静時に必要なカロリー」のままです。
適正体重になったことによって、好き嫌いなく食べるようになった
体重管理をするようになって、考えていた以上に、劇的に気管虚脱症状がおさまり、元気になり、9歳のおじいちゃんだから寝てばかりいると思っていた状態から、まるで子供の頃のような、、子犬のような足取りが戻ってきました。
そして、何よりも、与えたごはんを、嫌がらず、好き嫌いなく何でもモリモリ食べてくれるようになったのです。
きっと、食事制限されて「食べれるときには何でも食べておこう!!」という気持ちになったのだと思います。
好き嫌いがないというのは、食事を与える側からしたら本当にありがたい、手間のかからない子になった、という印象です。食べ残しがあると、カロリー計算が複雑になりますから・・・・
気管虚脱症状がなくなっても、食事管理は続けています
食事量はだいたい、これくらい、というのが目分量でわかるようになってきますので、現在はドライフードを量ったり、いつもと違う食材を少々入れるときにカロリーを調べたりはしていません。それに、茹で豆も利用するようになっています。
でも、半年に1回くらいは、ドライフードをラップでパックしたり、手書きですがカロリーを書いた紙が冷蔵庫に貼ったままになっているので、それを確認してみたりはしています。
それで、その後の体重はというと、
2016年6月1日 3.24kg
8月30日 2.9kg
11月15日 2.6kg
というようにどんどん減っていってしまって、少し食事を増やしました。
というのも、普通に生活させていたらそのままで良かったのだと思うのですが、近所のトイプードルちゃん(4才)と、毎日激しく遊ぶようになり、エネルギーが足りなくなったようで、先生から2.6kgになるのはかまわないけれど、体重が落ちるスピードが早すぎると注意を受けました。
それで、よく遊んだ日は少し多めに。遊ばなかった日は、そのままの分量。として、調整するようにしたら、
2017年8月14日 2.8kg
この前後、ほとんど体重の増減なく、健康に暮らしていました。
年末~年始にかけて、お昼はトイプードルちゃんをうちで毎日預かり、少々多めにごはんやおやつを与えてしまったら、
2018年1月30日 3.1kg
3kgを超えると、先生に体重管理について注意されます。
反省して、また元に戻したら、
2018年3月10日 2.9kg
と、小さいワンコの場合、人間がほんの少し、、と思っている変化が身体に直撃して体重の増減がかなりあります。
気管虚脱になって飼い主ができることは、体重管理
気管虚脱で苦しそうにしているわんちゃんの、病院での治療は獣医さんにお任せするとしても、飼い主ができることはできるだけしてあげたいし、してあげてほしいと思います。
食事や体重管理は飼い主さんでなければできないことですし、食事を与える仕組みを作ってしまえば、毎日の給餌は考えている以上に簡単でお手軽なことです。
うちのワンコの変貌ぶりを見て、驚かれる犬友も多くいますが、どうやってこのようになったかということを聞かれるのですが、言葉にして説明すると、ほとんどの方が「それは大変、」と言ってやらないで諦めています。もったいないです。
やってみると簡単なのに、簡単そうに思えるように説明できないのがもどかしいです。
うちは、たまたまかもしれませんが、体重を落としたことで気管虚脱の症状がなくなり本当に元気なりました。
もし、少しでも可能性があるのであれば、きちんと体重を落としてあげて欲しいです。初期なら完全に気管がつぶれていないかもしれないので、うちの子のように問題がなくなるかもしれません。本当に気管がつぶれてしまったら他のネット記事にあるように、大変な治療が必要になるしワンちゃん自身も苦しい病気なんだそうです。
乾燥にも弱いけど、ミストスプレーでも楽になります
乾燥する季節にも咳はひどくなると思います。
加湿器をつけるほどではないけれど、わんこが咳をしだす夜中。そういうとき、100円ショップなどで売っているミストスプレーにお水を入れておいて、しゅっしゅっと、上のほうから吹きかけてあげると、咳が止まってすやすや眠ります。
ついでに自分にもシュッシュッとね。
かなりお手軽だけど効果あるな~と感じています
コメント
はじめまして。「気管支虚脱気味かなぁ」とレントゲンをみて言われました。
日常的に咳が出ているわけではなく、ほんの少しの違和感があり、受診しての診断でした。投薬なしです。
しかし、病名に不安になり「気管支虚脱」について調べるうちに、こちらの記事を見つけました。とても参考になりました!記事を書いて残してくださり、感謝です。太りぎみの我が家の愛犬。ダイエット頑張ります。楽しみながら頑張ります。
雪月さま
楽しみながら頑張れるときに、しっかり頑張るのって大切ですよね。
うちのワンコは、ほんとに体重の増減で即咳が出るようになったり、しなくなったりしています。
楽しんでのダイエット応援しています♪